ハンチバック(市川沙央 著)
ご存知の通り第169回芥川賞受賞作品。妻が「職場で勧められ、スタッフで回し読みしている」とのことで、私も便乗させてもらって読んだ。 ハードカバーながら96頁と…
ありふれた日常から考える
ご存知の通り第169回芥川賞受賞作品。妻が「職場で勧められ、スタッフで回し読みしている」とのことで、私も便乗させてもらって読んだ。 ハードカバーながら96頁と…
人類の経済活動にブレーキをかけなければ地球がもたない。私たちは気候変動がもたらす環境危機の時代を生きている。 その危機を乗り越えるためには、資本主義を終わらせ…
本書はZ世代の娘からの推薦図書。そうでなければ、私が自ら進んで手に取ることはなかった作品だろう。実は読破できるかどうか不安だったのだが、一気に読み終えてしまっ…
心理学といえば様々な学問の中で最も気になるもののひとつだった。影も形も無い、しかし確実に存在する人間の「心」を扱うのだから、好奇心が刺激されるのも当然だ。 こ…
物語は70代の夫婦が、知人と共に3人で島に移住し、新たに共同生活を始めるという設定。著者は私と同世代の女流作家だ。 (最近は自分が歳をとったということを意識す…
『日本辺境論』(新潮新書)で内田先生の著作に初めて触れたのは20年以上前のこと。それ以来、先生の作品を端から読みあさってきた。 本著はその中でも繰り返し読んだ…
宮沢賢治の生涯を、父、宮沢政次郎の視点で描いた物語である。明治の父としては進歩的で新しい父親像を生きた政次郎。家族一人ひとりへ惜しみなく愛情を注ぐ姿に胸を打た…
共感したり、感動したりした本に出合うと誰かに紹介したくなるものだ。「これ、面白いよ」と家族に薦める。「これ読んだことある?」と友人にラインする。 そんなコミュ…
今から8年ほど前の話題作。私もこの衝撃的なタイトルはよく覚えている。大手銀行を定年退職した男の悲哀を女流作家が描く。ただ、当時の私にとって定年はまだ他人事だっ…
五七/七五調が好きだ。日本語の話者なら誰しもそうかもしれない。俳句や川柳、短歌に都々逸、標語やキャッチコピー。 NHKの朝ドラ「舞いあがれ!」を見てからは短歌…