私の本棚

寝ながら学べる構造主義(内田樹 著)

『日本辺境論』(新潮新書)で内田先生の著作に初めて触れたのは20年以上前のこと。それ以来、先生の作品を端から読みあさってきた。 本著はその中でも繰り返し読んだ…

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銀河鉄道の父(門井慶喜 著)

宮沢賢治の生涯を、父、宮沢政次郎の視点で描いた物語である。明治の父としては進歩的で新しい父親像を生きた政次郎。家族一人ひとりへ惜しみなく愛情を注ぐ姿に胸を打た…

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今日のミトロジー(中沢新一 著)

共感したり、感動したりした本に出合うと誰かに紹介したくなるものだ。「これ、面白いよ」と家族に薦める。「これ読んだことある?」と友人にラインする。 そんなコミュ…

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終わった人(内館牧子 著)

今から8年ほど前の話題作。私もこの衝撃的なタイトルはよく覚えている。大手銀行を定年退職した男の悲哀を女流作家が描く。ただ、当時の私にとって定年はまだ他人事だっ…

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作歌のヒント(永田和宏 著)

五七/七五調が好きだ。日本語の話者なら誰しもそうかもしれない。俳句や川柳、短歌に都々逸、標語やキャッチコピー。 NHKの朝ドラ「舞いあがれ!」を見てからは短歌…

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寿命が尽きる2年前(久坂部羊 著)

タイトルに惹かれて思わず手に取った一冊です。「2年」という何とも微妙な時間設定。 「老い」や「死」を忌み嫌い、むやみに抗ったり遠ざけたりしても何も良い事はない…

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忘却の力(外山滋比古 著)

外山先生といえば有名な著作が「思考の整理学」。私も十年以上前、書店の文庫本に巻かれた「東大・京大でいちばん読まれた本」の帯に釣られて思わず買ってしまいました。…

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都々逸っていいなあ(小野桂之介 著)

先日の小欄で書いた「都々逸(どどいつ)」についてもっと知ろうと手に取った本です。 昔から私は「語呂合わせ」や「キャッチコピー」の類が大好き。その延長で俳句や短…

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原節子の真実(石井妙子 著)

同僚から「最近B面が充実しないのですが、どうしたらよいと思いますか?」と相談を受けたときの話を小欄で書きました(「A面とB面」2021-09-13参照) 「B…