「核大国」という名の小国

「核大国」という名の小国

ロシアのウクライナ侵攻を境に、軍事に関する報道を目にする機会が格段に増えました。戦場の凄惨な様子のみならず、私たちは各国指導者たちの言動からも目が離せません。

プーチン大統領は核兵器をちらつかせ、混乱に乗じて北朝鮮は不穏な動きを繰り返す。バイデン大統領は「国際社会」と呼ばれる西側陣営の結束に躍起になっているようにも見えます。

こうした冷酷な現実を前に、「戦争反対」や「憲法第9条死守」を叫ぶだけでは平和の実現などあり得ないことを思い知らされます。

先日、各国の核弾頭数に関する新聞記事をみつけました。そこには、プーチンの核による脅し文句を裏付けるかのように、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)による推計値(下表)の記載が。

そういえば、寺島実郎氏(日本総合研究所会長)がサンデーモーニングで「ロシアは大国ではない。GDPは韓国よりも小さい」と指摘していたのを思い出しました。そこで、世界のGDP上位国と核弾頭数をグラフ化してみると…

青がGDP、オレンジが核弾頭保有数ですが、ロシアの歪は一目瞭然です。つまり、同国は経済規模から見るとあまりにアンバランスな核弾頭保有数なのです。

韓国よりも経済力の小さい国が、世界一の核弾頭保有数を誇り、それを威嚇材料にしながら強引に隣国の領土を奪おうとしている。

果たしてその先に何があるのか?破滅しかないのでは…。とにかく一刻も早い収束を願うばかりです。