「母の不穏 電話鳴りやまず」でお伝えした母の不穏は、その後一進一退が続いています。
これまで、わずか数回ではありますが「どもり」が一切なく、まるで別人のように穏やかな口調で「元気にしているので安心してください」という電話がかかってきました。
こちらが怖くなるくらい落ち着いた口調。このまま遠くに旅立ってしまう前触れなのかと思わせるくらい不気味な感じです。
そのような電話の後は数時間の静寂。しかし、やがて「どもり」が完全に復活した口調で助けを求める電話が鳴りやまないという、いつものパターンがはじまります。
先週かかりつけ医の先生にも診ていただき、血液検査をしました。その結果が一昨日届いたのですが、どうやら母の不穏の原因はもしかしたら「のみ過ぎ」かもしれないとのこと。
ナトリウムの数値がずいぶん低く出ていて、「お酒」ならぬ「水」の飲みすぎが疑われるというのです。過剰な水分摂取で血液が薄まってしまうのですね。
なるほど、思い当たる節があります。
冷房嫌いの母が脱水になることを避けるために、夏場は冷蔵庫にスポーツドリンクなどをたっぷりストックしています。
ただ、その消費量がこのところ凄い勢いだった。1リットルのボトルがどんどん空いてしまう。毎日行くたびに、2~3本は空けています。それに加えて、頻繁に水道からも水を汲んで飲んでいるようです。
父が入院して突然の独居、何をどうしてよいかわからず、とりあえず冷蔵庫を開けてボトルを取り出すのでしょう。先日訪ねた時には、ラッパ飲みする姿をたまたま目撃しました。
私は、「水を飲むのはよいことだ」と、むしろ積極的に水分摂取する姿をみて安心していました。ところが、たとえ水でも「過ぎたるは及ばざるがごとし」なのですね。
ナトリウムの濃度が下がると、意欲も減退し、食欲も減るなど悪循環に陥ることがあるそうです。低ナトリウム血症という病気があることも初めて知りました。
確かに、食欲は落ちていますが漬物だけはよく食べますし、みそ汁も喜ぶ。
なるほど、塩分が足りていないことで、不穏に拍車がかかっている可能性がありそうです。
それにしても、お酒や、たばこは「のみ過ぎ注意」なのはわかりますが、まさか水もそうだとは…また一つ勉強になりました。
ということで、今日から塩分摂取を増やしつつ、水分の過剰摂取を防ぐような手立てをしてゆかなければ。
母の不穏が少しでも快方に向かうよう、いろいろと試してみようと思います。