本著は2019~2020年にかけて講談社のWebマガジン「ミモレ」に連載されたコラムが書籍化されたもの。表題からもわかりますように50代の女性の心を描いたエッセイです。
昨年には同社から文庫も出ました。(本を買わなくてもミモレのサイトで読むことが出来ます)
男女を問わず50代と言えば、人生のファーストステージが終わりつつあり、同時にセカンドステージが始まりつつある過渡期であり大きな節目だと言えます。
私もまさにその渦中にあるわけですが、容赦なく突き付けられる「老い」という現実にどう折り合いをつけてゆくか、試行錯誤を繰り返す日々。
この大きな節目であるライフステージを、私は当然ながら男の視線でしか捉えられませんが、それは女の視線ではどんなふうに捉えられるのか?
そんな私の素朴な疑問に対して、酒井さんは(あたりまえですが)男の言葉遣いとは違う語りで、肩肘張らず軽やかに答えてくれたように感じました。(講談社)