容疑者

容疑者

嘆かわしい話ですが、東京オリンピック汚職の「高橋容疑者」というワードにすっかり馴染んでしまいました。新聞やテレビで、そしてネットで、繰り返し見聞きするもので…。

AOKI、KADOKAWA、大広、そして今度は五輪マスコットのサン・アロー。「ミライトワ」や「ソメイティ」まで汚されていたとは、子供たちに顔向けできない大人の醜態。

「容疑者」といえば、ネットニュースで「村田兆治容疑者(72)を現行犯逮捕 羽田空港で検査員に暴行容疑」という見出しが目に留まりました。

かつて子供たちに夢を与えてくれた元プロ野球選手も、自らの晩節を汚す蛮行で72歳にして「容疑者」になってしまったようです。残念なことです。

そういえば、以前は「容疑者」という言い方はされず、被疑者は実名で呼び捨てにされていました。

しかし、それでは犯人扱いしているのと同じということで、名前の後に「容疑者」を付けるようになりました。

あれから、もう30年以上たっているでしょうか…。「容疑者」という言葉はすっかり定着。

そこには「犯人扱いはしていませんよ」というメッセージがタテマエとしては込められているものの、実感としては既に「犯人」の同意語になっていると言えそうです。