すっかり定着した週休2日制。最近は3日制にする企業も出てきました。
私が新入社員の頃は、ようやく大手企業で定着しはじめた段階。ちなみに当時の「我が社」は「実質」週休2日制(=祝日のある週は土曜出勤)で、その後まもなく「完全」週休2日制(=土・日・祝日休み)に移行しました。
そうなりますと、週末の予定は土日セットでたてることが多くなります。そのため、カレンダーは「月曜始まり」が(土日が隣り合わせになるので)使いやすい。
しかしながら、昔も今もカレンダーは「日曜始まり」が主流です。これは、ほとんどの国で使われているユダヤ暦由来のグレゴリオ暦が、日曜を週初としており、またキリスト教でも、週の始まりは日曜日としているためだそうです。
さて、「日曜始まり」は確かに週末の予定を書き込みにくいものの、私にとっては一つだけ捨てがたい魅力があります。それは、1週間が「川と岸辺」のように見えることです。
両端にある日曜日と土曜日は川の両岸、その間に並ぶ平日はその川に流れる水です。
どういうことかと申しますと、「会社勤め」というものが、まるで「日曜日の岸辺から川に飛び込み月→火→水→木→金と必死に泳いで土曜日という対岸にあがる」かのようにみえてくるのです。
日付の上に、「土曜日に向かって必死に泳いでいる自分」のイラストでも書き添えてみたくなります。
オフィスが新橋にあった頃のこと。健康のため、毎朝一つ手前の銀座駅で降り、職場まで15分歩いていました。朝の銀座中央通りは人も車も少なく、歩道がとても広いのでとても気持がいい。
途中、銀座六丁目のバス停付近に銀色のスリムな時計塔があり、今日の日付を告げてくれます。
曜日は柱の中央、よく目立つ位置に。SUN MON・・・SATとこちらも「日曜始まり」で上から下にあらかじめ印字されていて、該当する曜日にランプが点灯するしくみです。
これを毎朝見る度に、今度は曜日が縦に並んでいますので「カヌーで急流を下っている自分」のイラストを書き添えたい気分。
SUN(スタート)を出発し、SAT(ゴール)に向かってバランスを崩さないように、懸命にオールを操って川を下るのです。
あと2日、あと1日…カレンダーや時計塔に励まされ…。
さて、その後 私は福祉業界に身を転じましたが、そこはシフト制勤務の世界。介護や医療に曜日は殆ど関係ありません。
それは「川と対岸」でも「川下り」でもない。まるで「荒海に浮かぶ島々」の間を泳ぎまわっているような、とても厳しい世界でした。