初めて株を買ったのは、勤務していた会社の社員持株会への加入。会社は社員に自社株の購入を勧めていて、奨励金まで出してくれました。
当時の私は、株式に対する知識はあまりなく、それこそ子供の頃夢中になった「人生ゲーム」で「株」を「買った」ことはあっても、本物には全く縁がありませんでした。
さすがに本物を自分のお金で買うと、株価の動向が気になります。株式に対する興味も自ずとわき、初心者向けの入門書などを読んで勉強もはじめました。
やがて、リーマンショックが世界経済を襲います。株価が暴落し、これは未曽有の金融恐慌になると大騒ぎに。その時、私は初めてネット証券を通じて株を買いました。2008年のことです。
株価が下がって割安になったとはいえ、いま買ってもここから底割れするかもしれない。そうした不安はありました。
一方で、もし、ここが底なら後々大きな利益を得られるかもしれない。結局、日々の生活に支障のない金額の範囲で2銘柄を選んで購入しました。
次は5年後の2013年。アベノミクスで株価上昇の兆しがみえはじめた頃。このとき1銘柄を選んで買いました。
その後、NISAがはじまって暫くたった2016年、2銘柄を選び投資しました。というわけで、約8年間で5銘柄を購入したことになります。
買った株はその後ずっと「ほったらかし」ですが、幸い現時点では銀行の定期預金をはるかに上回る利回りで運用できています。
では、銘柄をどう選んだのか。
もちろん「儲けたい」という気持ちはあります。ただ、それよりも「損をしたくない」あるいは「損をしても自分として納得のゆく状態でありたい」という気持ちのほうが強かった。
そこで、自分が「応援したい会社」を選ぶことにしました。そうすれば、もし損をしても口惜しさは半減するだろうと。
「応援したい」というのは もう少し具体的に申しますと、
・素晴らしい会社だなぁと素直に思える
・そこに転職したいと思える
・なんらかのご縁があって愛着がある
・親しい友人や知人が勤めていて日々頑張っている
・商品やサービスが気に入っている
など、定性的かつ個人的なモノサシです。
また、定量情報としては財務諸表などをさっと見る程度なのですが、PBRだけはチェックして1倍を下回るまで待ちました。
ご存知のようにPBRが1倍なら、理論上は株価と企業の資産価値が同じであることを意味します。
PBRが1倍を下回るということは株価が資産価値よりも安くなっているわけで、お買い得の可能性あり、というわけです。
つまり、応援したい会社のPBRが1倍以下になり、もし余剰資金が手元にあるなら、その会社の株を買ってもよい。
これが、私の「買い」に関する基本ポリシーというわけです。(この続きは明日の記事で)