夫婦で家計簿のすすめ

夫婦で家計簿のすすめ

今日はお金について考えてみたいと思います。お金とどうやって付き合っていったらよいものか。上手に付き合いませんと、日々の暮らしも、将来の人生設計も、おぼつかなくなってしまいます。

先日<ダイエット「長期分散型」で成功>でもお伝えしましたが、私はお金も同様に「見える化」が大切だと考えています。まずは現状をきちんと捉えるのが「はじめの一歩」かと。

我が家では夫婦共同で家計簿をつけています。と申しましても、それぞれの財布を別々に管理しているのではありません。基本的には合算して、妻はP/S(損益計算書)私はB/S(貸借対照表)を担当しているのです。

もちろんP/Lといっても、何か本格的なものを作成するわけではなく、市販の家計簿に実績を記帳するだけです。B/Sもエクセルを使って集計し、グラフ化する程度の話。会計に関する特別な知識は不要です。

こうして、妻は毎日の生活費収支を「見える化」し、私は銀行口座ごとの現金残高、株の時価、借入残高などを毎週アップデートする。そして、適宜お互いのデータを突き合わせて「予算会議」を開催するというわけです。

P/Lでは短期的な動きを、B/Sでは中長期的な動きを掴むことができます。それに、客観的な数字が手元にあることで、会議での感情的な議論が減り、話がより建設的な方向にむかうような気がしています。

「今月の収支は黒字か?」というフローの観点はもちろん、貯金やローン残高、株式や不動産といったストックの観点にも留意しておきますと、より包括的に将来の人生設計を組み立てやすくなりますよ。

ちなみに、このやり方ですが、特に意図していたわけではなく、いつのまにか自然に役割分担が出来上がっていました。幸い、これまでのところ上手く行っています。

ただ、こうした「共同管理」に難色を示される方も少なくありません。特に共働きの場合はそうですね。なぜなら、お互いに自分の資産を開示しなければならないですから。要は「へそくり」がしにくくなるというわけですね。

そこは十分理解できます。いくら夫婦でも、お金の使い道を何から何までオープンにするのは非現実的でしょう。「お箸の上げ下げ」まで相互監視していては、お互いに息が詰まります。だから、そこは ほどよい塩梅で「落としどころ」を見つければ良いかと。

また、このB/Sですが、P/Lと比べれば動きも少なく、「何も毎週アップデートしなくても…」と思われる方が多いかもしれません。

でも、実際にやってみますと、住宅購入、子供の教育、定年後の人生設計などビックイベントにおける資金の検討などに大変役立ちますので、ぜひ試してみてください。

ところで、このように管理をしていても、資産額のほうは、残念ながらいっこうに増えません。しかしながら、「家計の現状を掌握している」ことは、とてもおおきな「安心感」を与えてくれます。

最新データを常にモニターしているので、異常値はすぐにピンときますし、もし、何か将来への不安があったり、ライフイベントの資金手当てを検討したいと思ったりした時には、すぐに「会議」を開いて解決策を相談できますので。