光化学スモッグ

光化学スモッグ

環状八号線(環八)を横断するためによく歩道橋を使います。環八は交通量が多く、横断歩道では信号の待ち時間が長いし、それに歩道橋のほうが運動にもなりますので。

自分が小学生の頃は通学路に歩道橋があり毎日渡っていました。こちらは青梅街道にかかる歩道橋。下を走る車めがけて銀杏の葉っぱを落として遊んでいたことも。

環八にせよ青梅街道にせよ車の往来は当時も今も激しいですが、その様子を見ていて、ふと「光化学スモッグ」を思い出しました。50年以上前に初めて杉並区で確認された大気汚染です。

スモッグが出た空は全体に靄がかっていて、その向こうに太陽の光がぼんやりと見える。なんとも気味の悪い光景。しばらく外にいると目が痛くなったり気分が悪くなったり。

子供の頃によく「光化学スモッグが出たのでプールの授業が中止になった」こととか、「外で遊ばないように親に言われた」ことを今も覚えています。

今でも稀に防災アナウンスが流れるのを聞くことがあります。「こちらは防災すぎなみです。『光化学スモッグ注意報』の発令をお知らせいたします…」

それでも昔にくらべればずいぶん減ったのではないでしょうか?早速調べてみたところやはり激減していました。

東京都が今年1月に発表した資料によると、1970年代はピーク時に年間2万8千人もの人が健康被害を受けていたのに、過去10年間では僅か2人です。

石原元都知事が亡くなられた先月、(ディーゼル車排ガス規制を進めるために報道陣の前で)黒いすすが入ったペットボトルを振り回す回顧シーン―をテレビのニュースで何度か見ました。きっと、こうした行政主導の様々な対策が東京の空をきれいにしてくれたのでしょう。

大気に関して言えばもう一つ大きな問題があります。花粉です。「汚染」ではありませんが、健康被害は相当な数になるはず。今年もその季節がやってきました。