消費期限 むかしは製造年月日

消費期限 むかしは製造年月日

今年も残すところあと5日となりました。仕事納めに向けてラストスパートです。

それにしても年末というのはなぜこう慌ただしいのか?それは誰しも晴れやかな気分で新年を迎えたいから、ということに尽きるのでしょう。

「今日できることは明日にのばす」人でも、年の瀬になると突然「今日できることは明日にのばすな」にギアチェンジするようです。

年が押し迫るにつれてギアはどんどん上がり、もう数えるほどしか営業日が残っていないというのに「今年できることは来年にのばすな」といったゴリ押しまで…。

とにかく誰もが出来るだけ身の回りをスッキリさせたくなります。もちろん、私も毎年そうでしたのでひとの事は言えません。

一方で、そうではない場合があること私は食品会社に入社して間もなく、製造現場で研修をしているときに知りました。

チルド飲料の現場でオペレーターを務めるベテラン社員の方が「年末はいつも製造数量を絞るんだよ」と教えてくれたのです。

数量を絞る背景には商品のパッケージに印字される年月日があったのです。今は「消費期限」として表示しますが、当時は「製造年月日」を表示するのがルール。

そうなりますと、例えば「2021.12.31」と「2022.1.1」という表示は、たった1日の差で年度が変わりますから、前者がより一層古く見えてしまうのです。

お客様が商品を手に取ったときに2021よりも2022のほうがずっと印象が良い。だから、2022表示の在庫を厚くするように調整する、つまり「今年できることを来年にのばす」のです。

消費期限表示になってからは、きっとこうした調整はなくなったのかもしれません?いや、今度は消費期限の年度が変わるタイミングで同じことが起きているのかも。

そうなりますと、今度はアイテムによって消費期限が3か月だったり6か月だったりと、ばらつきますのでコントロールはより複雑になっている?あるいは、もうそんな細かいことはもうやめてしまった?

今度機会があったら旧友に聞いてみたいと思います。