世の中が「ネット社会」になり、誰もがスマホを持つ時代。何をするにも本当に手間いらずになりました。
買い物やテイクアウトから、図書館で借りる本の予約といったことまで、オンラインで完結する多種多様なサービスが用意されています。
先日、久しぶりに友人と食事に。「この店を予約した」ということで、約束の2日前にURLが送られてきました。そのリンクさえあれば他の情報は自分の頭にインプット不要です。
その店の名前や住所、どのルートで行けばよいのか、そうしたことを記憶したり考えたりする必要がありません。
つまり、「ネット社会」になって、自分の頭で考えなくて済むことがものすごく増えたのです。こうした便利な生活をしていると自分がどんどん「大雑把になってゆく」と実感します。
ちょうどワープロが普及しはじめ、「手書き」をしなくなったら漢字が正確に書けなくなったのと似ているかもしれません。
自分が読んだ本の題名や著者名なども、昔はもっとしっかり頭に入っていたように思いますが、今はオンラインで買ったり、借りたりできるからでしょうか、大雑把にしか記憶していない。
逆に言えば、題名の一部と著者の苗字くらいわかれば、ネットで検索して瞬時に正確な情報が得られる。そういう環境で生活しているからなのか…。
友人に「最近どんな本を読んでいるのですか?」と聞かれ、数日前に読み終えたばかりの本の題名、著者名のいずれも(大雑把には記憶しているのですが)正確に言えない自分に愕然。
もしかしたら、自分の脳は「キーワードしか捕捉しない」ようになっているのかもしれません。いつの間にか、脳が検索エンジンに飼い慣らされてしまったのでしょうか…。