防衛と防災

防衛と防災

来年度予算案が閣議決定されました。ご存知のように最も注目をあびているのが防衛費の増額です。新聞を見ましたところ6兆8219億円(前年比26.3%増)とあります。

突出した伸び率、しかも今後の積み増しに備えての増税も議論がはじまり、世間は騒然。専門家の方々も口々に懸念を表明しています。

先日テレビで姜尚中さんが「防衛もたいせつだが、災害大国の日本は、まず防災の観点から国土強化をしたほうがよいのではないか」とコメントしていました。

どんなに立派な防衛装備も、道路や橋が地震でズタズタになってしまったり、電気や水道などのインフラが損傷してしまったりしたら使いようがない。その対策が先ではないかと。

なるほど、鋭い指摘。私は防衛費増額には基本的に賛成ですが、確かに国土強化の視点はすっかり抜けていました。

そこで、早速予算案に関する解説記事などを読んでみましたところ、防災といったくくりでの予算はありませんでした。

しかし、公共事業費の中にインフラ対策の費用が計上されているようです。ただ、金額が数千億円程度でちょっと心許ない。そう思いつつ紙面をめくると都民版のページに心強い記事が。

東京都が「TOKYO強靭化プロジェクト」という災害対策計画を発表していて、その規模は総額15兆円と報じていました。

まずは一安心。東京都の羽振りの良さにも驚きましたけれど。