裁判を傍聴する(その2)

裁判を傍聴する(その2)

続いて被告の弁護人など2名、そして壇上に裁判長が黒い法服をまとって現れた。すると間もなく右手の扉が開き、刑務官に付き添われた被告が入廷、着席し手錠が外される。

更に裁判官2名と一般人から選出された裁判員6名が裁判長を中心に左右に分かれて着席。テレビのニュースでよく映し出される、動画か静止画かよくわからないあの絵が出来上っていた。

最初の約20分間は冒頭陳述。検察が起訴内容を説明し、弁護人が抗弁する形で争点が明らかになる。被告も証人台に立ち、裁判長の質問に答える。

これで事件の概要も含めて裁判の内容がすっかり頭に入った。さて次は何かと思いきや「ここで20分ほど休憩し、10:45に再開します」と裁判長。えっ、もう休憩?

再開後は証拠調べ。双方が提出する証拠をひとつ一つ説明し、「これが放火に使われたライターです」と言って現物を回覧したりする。臨場感あふれる展開だった。

これに約45分間費やされ、時刻は11:30に。すると「本日の午前中の審議はここまでとします。午後は1時30分より開廷します」と裁判長。えっ、もう昼休み?

たった65分間で午前の部終了とは…。地下に食堂があるというので行ってみた。券売機で「冷やし肉野菜ソバ」の食券を買った。時間が早かったので店内はガラガラ。

しかし、食べ終えて店を出る頃にはだいぶ混んできて、カウンターには10名程が列を作っている。白いワイシャツ姿で食券を片手に並ぶ白髪交じりのオジサンと目が合った。

この人どこかで見たことある…。そうだ!彼はさっきまで私の目の前にいた裁判長だ。裁判長とて法服を脱げばただの人である。

これからざるそばでもすするのだろうか、いやカレーライスかなどと想像をめぐらしているうちに笑いがこみあげてきた。