誰しも弱みと強みを持ち、弱みを克服し、強みを伸ばすべきだと考えます。私もそういう心持ちで生きてきました。
若い頃は、とにかく自分の弱点が気になって仕方なかった。自分はカラダが硬く腕力がないので、その克服に向け体操部に入部したほどです。(部員不足で半年後に潰れましたけど)
しかし、40代半ばにさしかかったころ、私は「もう、弱みの克服をしている余裕はない」と思うようになりました。「弱みの克服」と「強みを伸ばす」の両方はできないと。
前者に割く時間があるなら、その分を後者に配賦したほうが賢いし、楽しいだろう。それに、自分に残された時間を考えると、優先順位をつけたほうがよいにきまっている。
そんなふうに考えるようになり、自らの弱みに対して向ける時間・エネルギーともに大幅に減らしました。
ただ、弱みを克服するというのは辛い事であり、そこから逃れるための言い訳に使っていた面も無いとはいえませんが…。
いまにして思うのは、やはり「弱みの克服はあまり考えなくてもよい」ということ。40代半ばで得た「悟り」は正解だと確信しています。
そういえばロンドン駐在時代に苦楽を共にしたインド人スタッフによく言われました。“Life is too short. Enjoy! (人生はあまりに短い、楽しまなきゃ!)”