本人確認書類

本人確認書類

先月に父が他界してから、いろいろな手続きに追われています。こうした手続きにつきものなのが本人確認書類。

窓口を訪れるたびに「本人確認ができる書類のご提示をお願いします」と言われます。運転免許証の提示で済むので特に不便はないのですが、これって「本人確認になっているのかなぁ?」と時々思います。

免許証の写真と本人を見比べている様子もない。まして今はコロナでマスクをしています。でも、「マスクをはずして下さい」と言われることはありません。

つまり、この確認はあくまで形式であって基本的には性善説に立って対応して下さっているということなのでしょう。とてもありがたいことです。欧米だったら係員に「マスクを外して顔をみせなさい」と言われそうな気がします。

郵送手続きの場合は本人確認書類のコピーを同封します。先日、母の遺族年金受給申請の手続きで、膨大な書類を年金機構へ郵送したところ記入漏れや書類不足で返戻されました。

足りない書類は何だろうと確認したところ、「本人確認書類」がもう1点必要だと。健康保険証のように写真がない証書の場合は異なる種類の証明書が計2点必要とのこと。

一般的にそのようなルールがあるのは知っていましたが、今回の申請書にはそうした注意書きがなかったので健康保険証のコピーだけで済ませたところ案の定…。

では、追加で何を送付したか?なんと年金機構が発行した年金額の通知書のコピーでよいと明記されています。

それなら最初からこの通知書だけで良いのでは?年金機構は過去に本人確認をすませたからこそ通知書を発行しているのですから。

いずれにしても、生身の本人は全く注目されず、紙に書かれた個人情報ばかりが注意深く吟味されるというのが「本人確認」の実態だといえそうです。

これはしかし、本人がなかなか自由に動けない高齢者やその家族にとっては、ある意味とてもありがたい運用。

日本は高齢者にやさしい社会だなぁと改めて思います。それもそのはず、高齢者は選挙における投票率が高いですから。