母校(高校)の文化祭に行ってきました。卒業してからはや40年になります。最後に訪ねたのは8年前、学校内の施設を借りて実施した同窓会に出席したときです。
コロナの影響で来場には事前予約が必要。しかも入場可能な対象者は「在校生の家族」または「中学生とその保護者」に限定されている上に人数制限もある抽選制です。
自転車でも行ける距離であり、中学生の娘も「行ってみたい」ということゆえ、応募したところ無事、初日の午後の部に当選しました。
久しぶりに入る校舎。同窓会の時は別館の施設以外の場所には足を運びませんでしたので、校舎内に入るのは40年ぶりです。自分はそのとき何を感じるのだろうか…。
懐かしい青春の一コマでも蘇ってくるのか?思い出が走馬灯のように頭を駆け巡る?期待に胸を膨らませつつ足を踏み入れました。
ところが、意外なことに何も感じませんでした。教室や廊下を見ても特にこれといった感慨もわかず、むしろ、「こんなに階段が広かったかなぁ」などと、自らの記憶の不確かさを思い知らされるばかり。
帰り際、校門の傍にあったパン屋さんの、ずいぶん前に閉店したらしき様子が目に飛び込んできました。シャッターが下ろされ、その前には飲料の自動販売機が6台並んでいます。
あの店の名前が書かれたオーニングを支えていた支柱は剥き出しで、すっかり錆びついています。その姿は、まるで自分たちの高校時代の遺跡のように見えました。