通勤時間はもったいない

通勤時間はもったいない

きのう緊急事態宣言が解除されました。

深刻な打撃をうけてきた観光、外食業界をはじめ、これまで自粛を余儀なくされてきた経済活動が段階的に再開することになりそうで、期待も膨らみます。

一方で、テレワークが広がったこともあり、姿を消していたラッシュアワーの満員電車はどうなるか。オフィス出社が増えて、以前のような混雑に戻ってしまうのでしょうか…。

この混雑だけは、できれば戻ってきて欲しくないところです。とは言うものの、活動の再開に伴って乗客が増えることはあっても減ることはなさそう。通勤環境の悪化は必至でしょう。

それにしても、通勤に費やす時間というものは本当に「もったいない」と常々思います。

もちろん、車内で読書にあてる、物事を考える、筋トレ等々うまく活用されている人もたくさんいます。

それに、偶然の出会があるとか、若者が高齢者に席を譲るといった心温まる場面に遭遇するとか。悪い事ばかりではありません。駅の階段の上り下りなども考えれば、良い運動の機会とも言えそうです。

それでも、仮に片道1時間、往復2時間かかるとして、年間250日通勤すると年間500時間。勤続40年なら2万時間ですから人生の約2年を電車やバスの中で過ごす計算です。

1日ごとに考えてみても、8時間労働のはずが実際には10時間拘束されていることになります。これは時給千円の人が1日8千円稼いでも、実際には10時間投入しているのですから、時給は実質800円です。

それこそ、もしパートタイマーとして働くなら、通勤時間をよほど有効に活用するか、さもなければ、近所の職場を選ばないと本当にもったいないことになります。時給数十円の違いよりも通勤時間のほうが実質的なインパクトはずっと大きい場合もあるでしょう。

職場は近いに限ります。あまりに近すぎると、オンとオフが切り替えられないので困ることもあるかもしれませんが、やはり遠いよりは近いほうがよい。

私は独身のころ、実家から片道1時間30分かけて通勤していたことがありました。この時、すぐに会社に掛け合ってなんとか数か月後に特例として会社の寮に入れてもらいました。

当時は1時間30分では「十分通える距離」ということで会社の寮には入れてもらえなかったのです。かといって職場の近くに部屋を借りる余裕もない。

そこで、電車の本数が少ないとか、乗り換えの便が悪いとか、自らの「痛勤」ぶりを訴えて懇願したところ、理解のある上司と人事部が特認してくれました。

ただし、寮は3畳一間でトイレ風呂とも共同という、まるで独房のような住環境。それでも通勤時間は半減しましたので、私は大いに満足していました。

ウイズコロナの通勤環境が悪化しないことを祈るばかりです。