母の不穏 電話が減るふしぎ

母の不穏 電話が減るふしぎ

母の不穏が、少しずつではありますが快方に向かっているようです。

母の不穏 電話鳴りやまず」でお話した「電話パニック」という「症状」の大幅改善がみえてきたのです。また、<母の不穏 原因は「のみ過ぎ」!?>でお伝えした「ナトリウムの濃度低下」も改善傾向。

実はこの2週間あまりで、以下のような対策を試してみたのです。

  • 安定剤を服用する
  • 塩分補給を促す
  • ラジオで音楽を流す
  • 古いアルバムや写真を見せる
  • 電話を別の部屋に移動する

(1)は基本的に主治医の先生にお任せです。こちらとしては薬を出来るだけ増やしたくないこともあり、まずは微量で慎重に調整いただいています。

(2)ですが、みそ汁と漬物に活躍してもらいました。夕食時には必ずこの2つを準備して勧める。また、水を飲みたがるときは水道水ではなくスポーツ飲料など成分調整されているものに。幸い、食欲がないと訴える時でも、ご飯は残しても、みそ汁と漬物だけは完食してくれます。

(3)はまったく効果なし。父が入院してから「静かすぎる」「怖い」といったつぶやきをよく聞くので、もう少し音があったほうがよいのかと思ったのですが…。つけても しばらくすると煩がりますし、一人でいるときも自分ではスイッチを入れることはないようです。

(4)は最初の数日だけ効果を発揮。楽しげに写真を眺めているときは少し落ち着きをとり戻しましたが、やがては飽きて、見向きもしなくなりました。

(5)は大成功。これは「対症療法」としては、つまり「電話パニック」を減らすという点では効果てきめんでした。

これには本当に驚きました。「不穏になる→だから何度も繰り返し電話をかける」と理解していたので、電話が掛けにくくなったら不安は増幅するはずだと思っていました。

妻に相談すると「電話をかけることで更に不安が増幅されている可能性もある」「電話の操作がうまくいかなかったり、通じなかったりすることで更にパニックになるのかもしれない」と言われ「目からウロコ」でした。

「いっそのこと電話機を、視界の入らないような位置に移してみたら?」とのアドバイスに従って、ちょうど1週間前の土曜日に、電話機を普段は使っていない隣室に移動しました。

「電話はこれから、こっちの部屋に置くね。」と伝えると、母は平然と「うん、わかった、それもいいね。」と。それからというもの、今日までの電話の回数は1日に1~2回に激減しました。

ゼロにならないということは、電話の場所がわからなくなったわけではないはずです。では、なぜこんなにも減ったのか。やはり妻の言う通り、不穏が原因というよりも、電話機の存在そのものが原因で、逆に不穏を増幅させていたのかもしれません。

(1)や(2)が奏功して不穏がおさまっているということもあるのでしょうか。あるいは「電話パニック」に代わる、何か別の症状が見えないところで起きつつあるのか?

正直なところ全くわかりませんが、とにかく対症療法の試行錯誤を続けるよりしかたなさそうです。

不思議なことばかり起きますが、このまま、安定化に向かうことを日々祈りつつ、今日もこれから漬物とみそ汁の準備です。