缶切り

缶切り

先日ラジオを聞いていたら、「最近、缶切りを使わなくなった」というリスナーからのお便りが紹介されていました。

たしかに自分も最後に缶切りを使ったのはいつの事だったか?と思わず考え込んでしまったのですが、全く思い出せません。

昔はみかんやパインなど果物の缶詰や、さけ缶、さんまのかば焼き缶、シーチキンなどを缶切りで開けるという日常がありました。やきとりの缶詰が現れたときは画期的だと驚いたものです。

今は食品の加工・流通・保管技術がすすみ、缶に詰める必要がなくなったうえに、プルトップ缶が主流となり、缶切りの出番はますます減る一方。

ところで、そもそもわが家に缶切りはあるのか?気になって台所を探したところ…ありました!(写真参照)。場所をとらないスリムタイプ。すっかり錆びついていますが…。

青い部分に「3Best(スリーベスト)」という商品名が刻まれています。きっと「3つの機能が一つになった素晴らしい道具」という意味でしょう。

なるほど、①缶切り②栓抜きが一体化しています。3つめは何かと思ってよく見ると、金属の爪のようなものが折りたたまれています。「これかぁ!」

引っ張り上げてみて直ぐに思い出しました。③穴開け器?です。正式名称はわかりませんが…。

昔よくトマトジュース缶に③で穴を2か所開けてコップに移したり、コンデンスミルク缶にこの爪で穴を開け、直接イチゴにかけたりしていました。懐かしい。

この「3 Best」、かつては日常生活の必需品として欠かせないものだったわけで、現役時代は忙しい毎日だったはずです。

でも、今はすっかり皆から忘れられ、引き出しの奥に静かに眠っている。たかが缶切りですが、思わず自分の人生と重ね合わせてしまいました。

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かくと

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「荻窪ラジオ」の神木各人(かみき かくと)です。私は国内外で33年間のビジネスマンライフを終え、今は荻窪を拠点にフリーランスとして活動中です。「荻窪ラジオ」では、私のこれまでの経験や、日々の暮らしで考えたことなどを「オンエア」。「読む」ラジオとしてお付き合いいただければ幸いです。

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