教養としての世界史の読み方(本村凌二 著)

教養としての世界史の読み方(本村凌二 著)

苦手な科目といえば世界史。ろくに勉強しないまま私は社会に出た。最初は研究職だったから問題なかった。

しかし、20代半ばで国際営業に転じ、海外の人々と仕事をするようになって、世界史は「必須科目」だと実感する。

世界史を知らなければ特に欧人とは話にならない。そこで、私は「とっつきやすそうな」歴史関連の書物を見つけては、片っ端から読んできた。

歴史の専門家が書いた本は難解で面白くないから、作家やジャーナリストによって書かれたものが大半なのは今も変わらない。

しかし、本著は専門家が書いたとは思えないほど楽しく読める。ローマ史の研究者である著者は、その専門領域に留まることなく、独自の視点で人類の“全”文明史を解説。過去5千年という膨大な時間の鳥瞰図をみせてくれる一冊だ。(PHP研究所)