「西洋と東洋では水を表現する方法が全く違う」という話を息子がどこからか仕入れて教えてくれた。
水と言えば、日本なら鹿威し、中国なら水墨画の滝…水を上から下に流すという自然の摂理に沿ったスタイルだが、西洋では水を下から上に吹き上げるスタイル、つまり噴水が主体だと。
なるほど、そう言われてみればそうだ。日本にはなぜか噴水は似合わないように感じるし、噴水の名所とか、噴水ショーのようなものもあまり聞かない。
そもそも噴水をあまり見かけない。尤も、では鹿威しを見かけるかと言われれば、こちらもそう頻繁に見かけるものではないけれど…。
出張でドバイに行った時、「ドバイ ファウンテン」の噴水ショーなるものを見た。30分毎に音楽と照明に合わせて水が躍るように吹き出す世界最大規模の壮大なスケール。
しかし、残念ながらあまり心に響かなかった。確かにそれはそれで素晴らしいが、日光の湯滝を初めて見た時のほうがずっと印象的だったのが正直なところ。
やはり上から下に流れる水が美しい。自然に、ありのままに。