書籍の広告でよく見かけるキャッチに「AmazonでNo.1」というのがあります。へぇー、この本が1位?と不思議に思うでしょうけれど、あれにはもちろんカラクリがあります。
小さい文字で書かれているところを読むと、多くの場合、ある特定の日(あるいは週)だけ、しかも特定の非常に狭いカテゴリーで1位だったということが書いてある。
つまり、No.1とは極めて狭い場所における最大瞬間風速のことであり、連日1位を獲得しているわけではないのです。
私が勤めていた化粧品ベンチャーでも、こうしたキャッチ、つまり「一日に〇万個売れた!」という宣伝文句が欲しくて、この種のワザを使っていました。
では、どうやるのか?カラクリはとても簡単。予約販売すればよいのです。
新製品なら発売日の例えば二週間前から先行予約を開始。その間の受注はカートに貯めて置き、発売日にそれらを一気に出荷する。
二週間に分散した注文を一日にまとめて出すのですから、その日だけのデータを見れば他社を抑えてNo.1がとれる。何とも姑息な手段なのです。
ちなみにワザと品切れさせて注文を貯めるという裏ワザもありますが、これはさすがに自分の首を絞めるだけですのでやりません。
涙ぐましい努力ではありますが、それだけ商売の世界は競争が激しいということですね。