救急車に同乗

救急車に同乗

救急車のサイレンが聞こえて来たとき、ふと30年ほど前のことを思い出した。生まれて初めて救急車に乗ったときの話だ。

その日は職場の飲み会で泥酔した先輩が店を出て階段を下りる途中で転倒。頭部出血があるが大した傷ではなく意識もしっかりしていたが、念のため病院に連れて行けという上司命令で早速119番通報。

当時まだ独身で下っ端の私が救急車に同乗。発車して30秒も経たずに到着したのは、さっきまで飲んでいた店の裏にある病院だった。

呆れた顔つきで登場した当直の先生と看護師さんに「飲み過ぎて転んでしまったようで…」と説明する私。

小さな傷口の手当も終わり「では気を付けてお帰りください」と先生。会計では保険証がないから保証金1万円を支払った。

先輩を一人で帰すわけにはゆかず、こんどは電車に同乗すること1時間。ご自宅に送り届けたら、奥様が険しい表情でお出迎え。

私は結局そのまま家に泊めていただき、翌朝、先輩と共に約2時間遅れで出勤した。ちなみに、当時私はあの病院から徒歩5分の場所に住んでいた。

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かくと

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「荻窪ラジオ」の神木各人(かみき かくと)です。私は国内外で33年間のビジネスマンライフを終え、今は荻窪を拠点にフリーランスとして活動中です。「荻窪ラジオ」では、私のこれまでの経験や、日々の暮らしで考えたことなどを「オンエア」。「読む」ラジオとしてお付き合いいただければ幸いです。

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