やっぱり野球

やっぱり野球

先日ラジオで「これから“全員野球”で頑張りたいと思います」という言葉を聞きました。

前後の内容は忘れましたが、何か新しいプロジェクトを始めるという若者が、アナウンサーの質問にそう答えていたのです。

野球好きの私にとって、この「全員野球」という表現は全く違和感なくスーッと入ってくる。もちろん意味もよくわかります。

そういえば私の昔の上司も、大きな問題に対処するとき“全員野球”で乗り切るしかない!と部下を鼓舞していました。

私自身も職場で、あるいは友人との会話で、野球になぞらえた言い回しを多用していました。今でも無意識のうちに日常的に使っています。

例えば、“ストライクゾーンが広い”(=受容や許容の範囲が広い)とか、“三遊間が抜ける”(=担当者や部門の間で双方が対応を失念する)とか。

交渉事などでも“直球勝負”(=策を弄さずストレートに立ち向かう)とか、“変化球を混ぜていこう”(=単刀直入ではなく硬軟おりまぜて進める)等々。

まだJリーグもない時代、スポーツと言えば野球だった少年時代を過ごした影響もあるのでしょう。こうした表現が自然に口をついて出て来てしまいます。

でも、これはよく考えてみれば野球に疎い人にとってはピンときませんね。ストライクゾーンって何?“全員野球”?そもそも野球って全員ではプレーしない競技なのか?

幸い我が家は家族全員が野球好き。これはとてもありがたい。特に息子や娘とのコミュニケーションには力を発揮してくれます。

子供に人生訓のようなものを説明したり、伝えたりするとき、それを言葉で紡ぐのではなく野球に例えてしまうことができるからです。しかも、そのほうが上手く伝わる。

もちろん野球に限りませんけれど、コミュニケーションツールとしての使い勝手という意味では、私にとってはやっぱり野球が一番です。