先日、近所のスーパーに食材を買いに行ったときのことです。レジで会計の際、メンバーズカードを提示したり、硬貨がいくら財布に入っているかを確かめたりしていたら、不意に「年齢確認の画面タッチお願いします!」と。
身体が反射的に反応して「20歳以上」と書かれたパネルに指で触れ、私は再び財布の小銭を数え始めました。
しばらくして「お会計は2,781円になります。」残念ながら1円玉がみつからず、お釣りの硬貨をたっぷりいただいて店を出ました。
帰り道、よく考えてみれば今日は「お酒」を買っていないのに、なんで年齢確認があったのだろう…。もしかして、「みりん」?「料理酒」?
両方とも買いましたが、タッチは1回だったので、このどちらか一方ですね。せっかくなので、ちょっと調べてみることにしました。
ラベル表示をみると、アルコール分はみりん:12.5度以上13.5度未満、料理酒11.5度以上12.5度未満でどちらも大差なし。
ただし、料理酒には食塩が入っていて、小さい字で「本品は酒税法上の酒類に含まれません」と書かれていました。なるほど。
つまり「みりん」が「お酒」だったというわけです。ということは、未成年者は「みりん」を買えないのですね。お恥ずかしい話ですが、知らなかった。
ちなみに、「本みりん」は「お酒」ですが、それとは別に「みりん風調味料」というカテゴリーに分類される商品もあるそうです。そちらは年齢確認不要、誰でも買えます。
一方、食塩が添加された料理酒は「食品(調味料)」に分類されるそうで年齢不問ですが、「料理用清酒」というのもあり、こちらは「お酒」になるので、未成年者は買えません。
それにしても、半世紀以上も生きていながら、まだまだ、日々の暮らしの中に知らないことがゴロゴロころがっているようです。
それは、「新しいことについていけてない」ので「知らない」という場合が多いのですが、普段まったく気に留めていなかった、縁が無かった、あるいは間違えて覚えていた、といった理由で「知らなかった」ということも。
うすくち醤油のほうが濃口醤油より塩分濃度が高いことは、ずいぶん前に知りましたが、家庭用コンセントの穴の長さが左右で違うということは、わりと最近知った次第。
コロナ禍で制約が多く、少し窮屈で退屈な日常が今しばらく続きそうですが、そんな日常だからこそ、今まで気にも留めなかった些細なことにも、ふと意識が向いて新たな発見につながることもあるかと。
これからも「知らなかった」ことに出合うのが楽しみです。