株を買う(2)

株を買う(2)

応援したい会社、PBR1倍以下、余剰資金、この3つが満たされていたらその会社の株を買うというのが私の株式投資に関する基本ポリシーというお話を 株を買う(1)でさせていただきました。

でも実は、そのポリシーから外れた株を、少額ですが何度か購入したことがあります。一時もてはやされたREITや専門家が推奨する「儲かる銘柄」などです。

先の3つの条件が揃うことはめったにありませんので、ついつい儲かりそうな話に乗ってしまいます。現に13年間でたった5銘柄しか買っていないことからも明らかなように、「買い」の機会はオリンピック並みの頻度なもので…。

でも、結果的にそれらの銘柄は、いずれも1年以内に手放しました。幸い損失はなく、銀行に預けておくよりはずっとマシではあります。

しかし、なぜか保有していても落ち着かない。それは、万が一株価が下がって損をしたときに後悔することが目に見えているからです。

株を買う(1)で申し上げた「損をしても自分として納得のゆく状態でありたい」という意思に反しているわけです。

そうした株は、買っても、儲けることにばかり関心が向き、会社や事業への興味が湧かないことを自分が一番よくわかっているのです。

これは投資ではなくギャンブルに近いスタンスなので、いまはそのような買い方はやめました。

さて、買った後の「ほったらかし」についても触れたいと思います。

株価が上がったら利益確定のために売るというのが常道かと思いますが、私はよほど現金が必要になるといった事情がない限り放置することに決めています。なぜなら、長期保有はその企業を応援することになるからです。

企業は株を長く保有する安定株主が多いほど、腰を据えて事業活動に取り組めます。ひと昔前のような企業間での株の持ち合いはどうかと思いますが、個人の安定株主が増えるのであれば間違いなくプラスに作用するでしょう。

「ほったらかし」といっても「すぐに売らない」だけで、株価や事業の動向などは関心をもって見ています。ただ、それらもアナリスト気取りで分析するといったことではなく、シンプルに「応援する」というスタンスでのことです。

投資の神様バフェット氏のスタンスも長期保有が基本ですね。私もそれに倣っています。そんなバフェット氏の次の言葉がとても気に入っています。 

It is not necessary to do extraordinary things to get extraordinary results.

特別な結果を得るために、特別なことをする必要はない。

これは株式投資のみならず、事業、仕事、学問、スポーツ、子育てなど、すべてのことに言えそうです。