いよいよ今月から音訳養成講座がはじまりました。本日はこれから3回目の講義に出かけるところです。
「続・音訳ボランティア」で書きましたように、受講に際して試験があったのですが、おかげさまで無事合格できました。
初日はガイダンスと音訳に関する概論。生徒を数えたら14名。ちなみに、募集定員10名に対して50名を超える応募があったとのこと。
この日は音訳とは何か、音訳者の活動、求められる技術などに関する学び。障碍者の読書環境はまだまだ発展途上にあることや、それらを支える人材の不足、高齢化といった問題があることを知りました。
特に、音訳技術に関しては大変興味深い話がたくさんありました。例えば、写真や図表などの掲載情報をどうやって「音」に訳すのがよいのかといった内容です。
マンガの音訳もあるそうですが、これには驚きました。いったいどんなふうに音声化しているのか興味津々です。
講師の先生も「音訳は実に奥が深くて面白いですよ」とおっしゃっていましたが、全く同感。私は好奇心がそそられる「ワクワク感」を久しぶりに味わいました。
2回目の講義では具体的な内容に触れ、「音訳の世界」の入り口を少しのぞいた感じです。まず手始めは同音異義語の処理。例えば、次のような文章をどう音訳するのか?
「はかる」には、「計る」「図る」「量る」「測る」などがあるが、どう使い分けるか教えてください。
これを単純に読み上げただけでは、つまり音声に変換しただけでは意味が十分に伝わらないですよね。ではどうするのか、同訓の漢字をどう音声で説明するのか…。
つまり、音訳に際しては、ふだん特に何も意識せず触れている文字や写真などの視覚情報を、今まで考えたこともない視点で捉える必要があるというわけです。
私は2度の講義ですっかりこの新しい世界に魅せられてしまったようです。