ランニングコストにご用心

ランニングコストにご用心

本体を安く売り、消耗品で儲ける。カミソリを安く売って、替え刃で儲けたジレットに因んで「ジレットモデル」とも呼ばれるビジネスモデルのことです。

身近なものではプリンターがそうです。印刷機を安く売り、インクで儲ける。本体の安さに比べて、インク価格の高さが際立ちます。

我が家でも最初は純正インクを使っていましたが、最近は安価な非純正品(クスリで言えばジェネリックですね)ばかり…。

ネスレのコーヒーマシンも愛用していますが、こちらもマシンはお手頃価格ですがカプセルのほうは結構なお値段です。

いずれも自分は企業の戦略にハマっているわけですが、それはそれで合理的であり納得もしています。

ジレットモデルなら否が応でもランニングコストを意識させられますが、通常いわゆるランニングコストへの注意はついつい怠りがちになります。

例えば新車を買うとき、駐車場代や税金&保険料などの維持費への関心は低下します。

新居を購入するとき、管理費や固定資産税などは本体の金額と比べて桁違いに小さいので、殆ど無視してしまうかもしれません。

ましてや、現金支出を伴わないランニングコストとなれば想像すらしない。例えば、ゴミ出し。これは新居での生活が始まるとほぼ毎日発生するタスクなのですが…。

実は自宅の購入を検討していた頃、私もこのゴミ出しという名のランニングコストを危うく見落としそうになったことがあります。お気に入りの物件が、ゴミ集積場からずいぶん遠いことに気付いたのです。

「まぁなんとかなるだろう」という楽観視は禁物。「毎日の事」というのは間違いなくボディーブローのように効いてきますから。

結局、当該物件の購入は見送ったのですが、正解だったと思います。