「余裕資金の使い方には上中下がある。下は子どものため、中は自分のため、上は人のため」 今年1月に読んだ『人生案内』のくだり。老後の生きがいやおカネの使い方に悩む相談者に対する山田昌弘先生のアドバイスだ。
「人のため」といっても寄付をしろというのではない。モノやコトに払ったおカネが、そのモノやコトに関わった人の役に立っていると思って使えばよろしい、一種の推し活だと。
旅に出たり、美味しい食事を楽しんでよいのだ。老後や子供の将来を憂いておカネを貯め込んでも幸せにはなれない。でも「人のため」におカネを使えば自分も幸せになれる。
確かにその通りだ。困っている人を助けた時の幸福感を思い起こしてみればわかる。人を幸せにすることでしか、人は幸せになれないのだと思う。