歴史の授業の順序

歴史の授業の順序

中学生のころ、もう40年以上も前のことですが、歴史の先生がなぜか不人気でした。定年間近の男性で授業も退屈。ただ、最初の授業で話してくださった「なぜ、歴史を学ぶのか」については、今でもよく覚えています。

「それは我々が生きる”今”を知るためです」と。例えば人と知り合いになるということは、その人がいつどこで生まれ、どこの小学校を卒業したのか等々、その人の「歴史」を知ることでもあります。

つまり過去を知ることで、今いるその人への理解が深まる。それと同じで「過去を知れば現在への理解が深まります」と。

全くその通りだと思います。

あの時もう少し真面目に勉強しておけばよかった…。実は海外で仕事をするようになってから、私は慌てて日本史を勉強しはじめました。いやむしろ、海外に出たことで自ずと母国への関心が高まったという面もあります。

では、何から手をつけたか。やはり、近いところからです。現代史からはじまって、江戸、戦国あたりまでを関心の赴くままに巡る感じでした。原始時代とか、奈良、平安あたりは、遠すぎてあまり興味がわきません。

その点、現代史は身近ですし、今日の社会や出来事との繋がりを感じます。テーマによっては生き証人もいる。親近感のようなものが桁違い。

そう考えますと、学校の歴史の授業は時系列ではなく、その逆に進めるよう変わってほしい。古代から授業がはじまりますと、現代はいつも3学期に時間切れとなって上っ面をなぞるだけになりがちです。

それより、「大化の改新」や「竪穴式住居」は後回しにして、「東日本大震災」や「大東亜戦争」「明治維新」といったところを、はじめに時間をかけてじっくり学んだほうがよいかと。

そのほうが、社会に出てから役に立ちますし愛国心も育まれるように思います。

ちなみに、外国の方々と雑談するなかで江戸や明治は時々話題になりましたが、平安や奈良の話はしたことがありませんでした。