何事も「短期集中」が人気です。勉強でも、スポーツでも、業務改革でも、誰しも短期間で効果を上げたい。もちろんダイエットもそうですね。
でも、「短期集中」の対極にある「長期分散」も捨てたものではありません。そこで今日は、私が実際にやってみた「長期分散」型のダイエット法についてお話します。
ある年の夏休み、仕事が忙しくストレスも増したせいか、非常に怠惰な休日を過ごしてしまった。その結果もたらされたのが体重の急増。まさに「短期集中」で身体がいっきに重くなりました。
ここから5kgくらい減らしたいが、さて、どんな方法が良いものか。いろいろ調べたものの、どれも面倒くさそうです。たぶん、続かないだろうなぁ…
そこで、簡単で続けられそうなことは何かないか考えた末、とりあえず「毎日体重を測定するだけ」にしました。他にはなにもしません。ただ、毎日測定するのみ。いわば体重の「見える化」です。
毎朝、起きたらすぐに体重を測定し、小さなノートに書き込む。所要時間わずか10秒です。その代わり、これを毎日やる。それ以外のタスクは何も課さない。そうしたら、なんと3か月で▲2Kg、半年で目標の▲5kgを達成してしまいました。
毎日、自分の体重が目の前につきつけられる。すると、不思議なもので、腹八分目を心がけようとか、間食を控えようといった、節制の意識が自然に働き始めるものですね。
そして、努力した分は、ゆっくりとではありますが、確実に数字として表れてくる。体重を「見える化」したら、自分の節制度合いも、放漫度合いも「見える化」されたというわけです。
そうしますと、数字の見栄えをもっとよくしたくなるもので、更に節制のモチベーションが働く。こうして良循環が生じ、その後の体重は目標を越えて更に減少。「過ぎたるは及ばざるがごとし」ですから、今度は少し緩めて戻します。
気がついたら、なんと、この体重記録は2020年末まで、実に7年間も続いたのです。ダイエット効果はともかく、7年間続いたという事実に自分でも大変驚きました。「1日たった10秒」が奏功したのでしょう。
タスクの難易度を高くして期間を短くする短期集中型もよいのですが、こんなふうにタスクを簡単にして期間を長くする長期分散型というのも「おすすめ」です。
お陰様で今でも体重は毎日測定しています。但し、体重コントロールの術はすっかり身に付きましたので「測定」はしますが、ノートへの「記録」はやめにしました。