まさかの6月に梅雨が明け、連日の暑さは尋常ではありません。誰かが「もう溶けそうです」と言っていました。「うだる」とか「ゆだる」ではなく「とける」。
「うだる」や「ゆだる」は水、つまり液体が温められるイメージですが、「とける」は金属、つまり固体が融解するという莫大な熱量を想像させます。
夏日は25℃、真夏日は30℃、猛暑日は35℃。あまり考えたくありませんが「酷暑日40℃」が新設される日は近いかと。
この「暑さ」を冬にとっておけないものか。毎年そう思うのは私だけではないでしょう。逆に冬場は、「寒さ」を夏にとっておけないものかと思います。
「暑さ」「寒さ」に限りません。「蓄えたい」「とっておきたい」モノやコトはいくらでもあります。
例えば、食事や睡眠はどうでしょう。仕事がモーレツに忙しいときなど「寝だめができたらなぁ」とか「食いだめができたらなぁ」と思う。
電力などはその典型。EVやスマホの電池を開発している人は蓄えることへの飽くなき挑戦を続けていることでしょう。
しかし、万事そう簡単には蓄えられない。だからこそ、日々の暮らしや人生は「山あり谷あり」となります。
「暑さ」や「寒さ」が蓄えられたら、生活空間の気温を一年中20℃前後に調整し、快適に過ごせるかもしれませんが、逆に変化もなくなります。
それは、起伏のない、山も谷もない平原にいるような感じでしょう。どこへ向かったらよいのかわからず途方に暮れそうです。
山があるから登ろうと思い、挑戦する意欲が湧いて来る。それが「生きる力」なのかも。それなら、酷暑という山も「生きる力」の源泉なのか?
いえいえ、いくらなんでも40℃では…山が高すぎます。