ご近所の方々を巻き込んでの110番騒動(母の不穏 ついに110番通報される 参照)から、ちょうど3週間がたった先週金曜日。
この日は爽やかな秋晴れ、気温も20度近くまであがりました。実家からの電話はなく、ヘルパーさんからの連絡もなし。平穏な時間。
「花金(はなきん)」―この言葉は最近あまり聞かなくなりましたが、まさに「花の金曜日」に心安らぐ一日が暮れはじめた午後5時。携帯電話が鳴りました。
実家からの着信です。母が助けを求めてきたのだと思いきや、「こちら荻窪警察です」と男性の太い声。またか…。
前回と同様、ご近所のどなたかが110番通報をし、交番から巡査が駆けつけて下さったのです。「今は落ち着いて部屋に居るので心配ありません」とのこと。
母に電話をかわってもらい、「もう少ししたら私がそちらに行くから。お巡りさんには帰っていただきますけど、そのあとすぐに行くから、心配しないで待っていてね。じゃぁお巡りさんに電話をかわってください」と子供に諭すように話します。
再び巡査にの方に「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。今から1~2時間以内にはそちらに行きますので…」とお伝えし、お引き取りいただきました。
さすがに2回目ともなりますと、自分自身の対応の仕方が上達していることに気付きます。前回に比べればずいぶん冷静な自分がいましたし、「じたばたしても仕方ない」と開き直ることもできました。
起こってしまったことはしょうがない、現場にいるお巡りさんや近所の方には申し訳ないけれど、そこはもう、「助けてもらおう、彼らの善意に甘えよう」と。そうでもしなければ、こちらが倒れてしまいます。
ご対応いただい巡査さん、ご近所の皆さん、今回も本当にありがとうございました。
部屋を訪ねると母が一人ぽつんとソファーに腰かけていました。彼女はもちろん何も覚えていません。私は何事もなかったかのように、いつも通り服薬、着替え、夕食の支度などを終え、暫し母の話に耳を傾け、落ち着いてきたこと見届けてから実家を後にしました。