先日ラジオを聞いていたら、「最近、缶切りを使わなくなった」というリスナーからのお便りが紹介されていました。
たしかに自分も最後に缶切りを使ったのはいつの事だったか?と思わず考え込んでしまったのですが、全く思い出せません。
昔はみかんやパインなど果物の缶詰や、さけ缶、さんまのかば焼き缶、シーチキンなどを缶切りで開けるという日常がありました。やきとりの缶詰が現れたときは画期的だと驚いたものです。
今は食品の加工・流通・保管技術がすすみ、缶に詰める必要がなくなったうえに、プルトップ缶が主流となり、缶切りの出番はますます減る一方。
ところで、そもそもわが家に缶切りはあるのか?気になって台所を探したところ…ありました!(写真参照)。場所をとらないスリムタイプ。すっかり錆びついていますが…。
青い部分に「3Best(スリーベスト)」という商品名が刻まれています。きっと「3つの機能が一つになった素晴らしい道具」という意味でしょう。
なるほど、①缶切り②栓抜きが一体化しています。3つめは何かと思ってよく見ると、金属の爪のようなものが折りたたまれています。「これかぁ!」
引っ張り上げてみて直ぐに思い出しました。③穴開け器?です。正式名称はわかりませんが…。
昔よくトマトジュース缶に③で穴を2か所開けてコップに移したり、コンデンスミルク缶にこの爪で穴を開け、直接イチゴにかけたりしていました。懐かしい。
この「3 Best」、かつては日常生活の必需品として欠かせないものだったわけで、現役時代は忙しい毎日だったはずです。
でも、今はすっかり皆から忘れられ、引き出しの奥に静かに眠っている。たかが缶切りですが、思わず自分の人生と重ね合わせてしまいました。