著者は1947年スウェーデン生まれの心理学者。夫の不倫から離婚を経験した彼女は「なぜ人は浮気・不倫をするのか?」という疑問の解決に挑んだ。
実際に不倫を経験した男女各1名への綿密な取材から得た赤裸々な告白を、科学的なリサーチやデータを踏まえつつ、彼女自身の経験を参照しながら心理学者の目で紐説いてゆく。
本書の冒頭、著者は読者に問いかける。
「なぜこの本を手に取ってくださったのでしょうか。愛する人の裏切り?ご自身の心変わり?それとも純粋にこのトピックに関心をお持ちだったのでしょうか?」
極めてデリケートなテーマに真正面から向き合った心理学者の気迫を随所に感じた。(新潮新書)