気球に乗ってどこまでも

気球に乗ってどこまでも

中国の無人偵察用気球があちこちで騒ぎを起こしています。米国では戦闘機が撃墜したということで大変驚きました。

数多の偵察衛星が地球を周回し、宇宙ステーションでは人が滞在、地上ではインターネットやSNSなど通信網が張り巡らされている時代に、まさか気球が活躍中とは。

すっかりデジタル漬けになってしまった分、逆にこのアナログな気球偵察が新鮮に映る一方で、どこか得体の知れぬ怖さを感じます。

デジタルはハイテク。高性能だけれど一定の範囲内に制御されている感じ。一方のアナログはローテク。原始的だけれど柔軟性に富み、むしろ想定不能なリスクさえ感じる。

ロボット(デジタル)と突然出くわすのは確かに怖いけど、ライオン(アナログ)と出くわすのはもっと怖い。そんな感覚とでも申しましょうか…。

気球と言えば思い出すのが <〽ときにはなぜか 大空に 旅してみたく なるものさ> 

ご存知「気球に乗ってどこまでも」…どこまでもいこう「そこに何かが待っているから」「そこにかがやく夢があるから」

何だかこの素敵な詩までも偵察気球によって汚されたようで、腹立たしい限りです。