MMT現代貨幣理論入門(L・ランダル・レイ著)

MMT現代貨幣理論入門(L・ランダル・レイ著)

『どうする財源』『奇跡の経済教室』(中野剛志 著)を通じでMMTにハマった私は、『MMTとは何か』(島倉原 著)も読んだうえで、本丸である本著――“第一人者による「バイブル」、待望の邦訳!”――に挑戦した。

厚さ4cm、536ページの単行本、自宅で読んでいてもなぜか頭に入らないので、図書館に通い時間を決めて集中的に読み込んだ。

国家は企業や家計とは異なる。「収入が先、支出が後」ではない、「支出が先、収入が後」なのだ。「創造」から「償還」に向かうのであって、その逆ではない。

このロジックが肝であり“目からウロコ”。自分の理解はまだ浅いが、MMTは“「天動説」が前提だったこれまでの経済学における「地動説」になる”という予感は強まるばかりだ。

ふと、『評価と贈与の経済学』(内田樹 岡田斗司夫FREEex 著)に書かれていた「贈与経済」との関連性に思い至った。さっそく、同書も読み返してみよう。MMTの深掘りはまだまだ続く。(東洋経済新報社)