サバイバルパン

サバイバルパン

職場で備蓄してある非常食が間もなく賞味期限をむかえるのに合わせて、新しい「非常食セット」が総務から届いた。

ロッカーの上で埃をかぶっていた古いセットはお払い箱。自由に処分してよいとのお達しなので、とりあえず中身を確認。中華丼、五目ごはん、クッキーやパンが入っている。

賞味期限は5年とある。いざというときに備えて、長きに渡り待機してくれていたと思うと、なぜか愛おしくなった。捨てるのは忍びない。

味は落ちるだろうが、賞味期限が5年なら消費期限は少なくとも10年はいけるだろう。それに、もともと「落ちる」ほどの味ではないはず。

以前に吉野家の牛丼缶詰(備蓄食)を食べて、長期保存と美味の両立がいかに難しいかを身をもって知ったので、味の想像もつく。

とりあえず全部持ち帰って食べてみることにした。ご飯ものは吉野家で懲りているので後回し。まずは「サバイバルパン」からチャレンジだ。

名前が面白い、味も意外とイケる、などとつぶやきつつ「恵まれた境遇だ」とつくづく思う。非常食を食べてうまいだの、まずいだのと講釈を垂れていられる平穏な日常。感謝。

この日の昼食は「サバイバルパン」2個で我慢することにした。

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かくと

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「荻窪ラジオ」の神木各人(かみき かくと)です。私は国内外で33年間のビジネスマンライフを終え、今は荻窪を拠点にフリーランスとして活動中です。「荻窪ラジオ」では、私のこれまでの経験や、日々の暮らしで考えたことなどを「オンエア」。「読む」ラジオとしてお付き合いいただければ幸いです。

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