オーストラリア(シドニー)に駐在したとき e-TAG(イータグ)という有料道路の料金徴収システムに出合い、その合理性に感心しました。
基本的には日本のETCと同じシステムなのですが、ずっとシンプルで割り切りがスゴイ。たぶんシステムを構築する際の「思想」が違うのでしょう。
利用者は当局に申請して手のひらサイズの小さなタグ(センサー内蔵・個人のクレジットカードに紐づいている)をもらいます。それを車内側から運転の邪魔にならないようフロントガラスの隅に貼り付けておしまい。
そのタグを有料道路の出入口に当局が設置した機器が「勝手に」読み取ってくれるのです。日本のようにETCカードをセットする機器を個人に買わせるような発想はありません。
しかも、それは道路を横断する形で大きなゲートの上に設置されています。ゲートの下には何もありません。
日本のようにブースがあるわけでも、奇妙な遮断機があるわけでもない。車線規制もないのでスピードを落とす必要も全くない。ただそのまま通過するだけです。
単に大きなゲートの下をくぐるだけ。ですから、ときには有料道路だと気が付かないまま通過してしまうこともありました。
ではe-TAGをつけていない車はどうなるか?そのまま通過できます。但し、その時ナンバープレートが写真撮影され車を特定、後日当局から所有者に請求書が届きます。
日本のETCゲートを通るたびに、「とおせんぼ」する変なバーが両側から出て来て一瞬ドキリとします。あれは一体何の意味があるのやら?なぜ、わざわざレーンを区切って狭いところを通すのか?
ETCを付けていない車を「とおせんぼ」して料金の未徴収を防ぐのでしょうか?あるいは安全のために減速させるのが目的なのか?考えれば考えるほど不可解です。