移り住んだ土地の「水があう」とか、新しい職場の「水があわない」といった表現があります。その土地の飲み水に慣れるといったことから転じて、その環境に馴染むといった意味で使われますね。
私は国内外の様々な土地で暮らしましたが、幸い「水」に悩まされたことはなく、どこも「住めば都」でした。
ただし、どこで暮らしても、「水」は生活に大きな影響を与えるものだなぁと強く感じます。無色透明でどれも同じに見えますが「たかが水、されど水」です。
生まれて初めてタイに行き、そこでインディカ米のチャーハンを食べ感動!そこで地元のお米を1合ほど分けてもらい日本に持ち帰って炊いてみたのですが、あの食感は再現できず…。
炊き方が悪かったのもあるでしょうが、個人的には水の問題ではないかと思っています。日本の水はジャポニカ米との相性は抜群ですが、インディカ米とはそうでもないのではと。
ドイツでビールを飲んだ時のこと。日本のように冷やさず常温で飲むのが普通なのですが、それでもすごく美味しい!
空気が乾燥しているとか、お店の雰囲気など心理的効果もあるでしょうが、個人的にはこれも水との相性だと思っています。ビールの醸造は硬水が前提だったのでしょうから。
ちなみに、この硬水は洗濯には不向き。あまりきれいにならないし、仕上がりもゴワゴワした感じです。食器やポットに白い斑点が付着していることもよくありました。
最後にオーストラリア。排水時にできる渦の話です。「コリオリの力」によって南半球では渦の方向が北半球の逆になると聞いていました。
そこで何度か自宅の洗面台や浴槽で排水の様子を観察してみたのですが、どこか判然としません。
調べてみると、どうやら浴槽の形や最初にできた水流の影響などに対して、「コリオリの力」はあまりに微弱ということだそうです。つまり、いつも逆になるとは限らないということで、少しがっかりしました。
いろいろな「水」との出合いがありましたが、やはり日本人の私には日本の軟水が一番合いますね。今日も水道水が安心して美味しく飲める幸せに感謝です。