休暇の達人

休暇の達人

ドイツ駐在時代、最も感心したことの一つがドイツ人の休暇に対する考え方だ。優先順位と重要度において、命や家族の次に大切にしている。

職場でも先にメンバーの休暇日程を押さえてから、仕事の予定をスケジューリングしてゆくのがドイツ流。ちなみに、休暇はドイツ語でUrlaub(ウァラウプ)という。

特に夏休みは最重要で、7~9月の期間は「あなたのUrlaubはいつ?」「Urlaubはどうだった?」といったフレーズがあいさつ代わりで、口を開けば休暇の話である。

皆が交代で3~4週間休む。最低でも2週間は太陽を求めてビーチに出かけ、その前後で1~2週間自宅でゆっくりするというパターンが多いようだ。

残念ながら私たち駐在員は東京本社への忖度もあってせいぜい1週間程度。人が少なくがらんとした真夏のオフィスでつまらない資料作りに追われていた。