久しぶりにプロ野球のナイター中継をラジオで聞いた。ニッポン放送のショウアップナイター、甲子園球場から阪神vs.巨人の5回戦。
昔は巨人戦と言えば、必ず地上波で生中継していたと思うが、そんな昭和の風景はすっかり過去の遺物。
今はBS各局が持ち回りで辛うじてカバーし、たまに思い出したように地上波で放映する程度。見たければカネを出せということで有料チャンネルなら全試合見せてくれる。
そんな令和の時代に伝統の巨人・阪神戦をラジオで聞くというのも、なかなか乙なものだ。
確かに「百聞は一見にしかず」で映像の力は絶大。逆に言えば、「一見を伝えるには百聞を越える情報が必要」だから、ラジオの実況は、息つく間もない。
選手の動き、ボールの行方、球場の雰囲気、天気や風向き、ボールカウント、スコア、解説者との対話、他球場の途中経過…。アナウンサーの「神業トーク」が楽しい。
そんな音声に耳を傾けながら、自らの想像力をフル稼働させてゲームを味合う。見えないからこそイメージが際限なく膨らむ。
ちなみに試合は15対0で阪神が快勝。これがプロ野球かと思うような酷い試合だった。