貯金は武器

貯金は武器

江戸っ子は「宵越しの銭は持たない」という言葉があります。稼いだお金はその日のうちに使ってしまう、つまり金銭には執着しないのが粋というわけです。

たしかに豪快でカッコいいですね。自分もそんなふうに出来たらいいなぁと思わなくもないのですが、やはり現実には難しい。

コロナは少し落ち着いてきましたし、衆議院選挙も終わり政治も新たな体制で本格稼働といったところですが、景気の先行きは全く見通せず、不安はちっとも払拭されません。

ただ、よく考えてみますと、こうした先行き不透明感や、それに伴う不安は今に始まったことではなく、これまでもずっとあったことです。

リーマンショック、バブル崩壊、石油危機…。私たちはいつも不安や危機と共にありますし、これからもずっとそうでしょう。ですから、それを前提に行動したほうが良い。

そうした言わば「不安との共生」を少しでも快適にする術の一つが貯金です。「宵越しの銭」は持っていたほうが不安は和らぐのです。

しかし、なかなか貯金ができないという人も多い。「どうすればお金を貯めることができますか?」という相談をよく受けます。

大切なのは貯金の習慣化に努めること。「習慣化できれば勝ち」でも書きました通り、「学び」も「貯金」も同じことです。少額でよいので貯めることを習慣にする。

それからもう一つ。貯金は人生を歩む上で自分の身を守ってくれる武器になると認識すること。「まとまったカネならともかく、少しばかりのカネを持っていたってしょうがないよ…」ということは絶対にありません。

貯金があれば転職にせよ、起業にせよ、病気や事故の対応にせよ、とにかく役に立つのです。繰り返しますが、人生という旅路を歩んでゆくうえで、自らの身を守る武器になるのです。

それに、「まとまったカネ」を作るには「少しばかりのカネ」を積み上げることから始める以外に方法はありません。「千里の道も一歩から」です。