幼稚園から大学まですべて私立に通った場合、教育費は2533万円、これはすべて公立でいった場合の2倍以上であるという新聞記事を読みました。
入学金や授業料のみならず塾や習い事などの費用も含まれており、18年度の文科省の調査に基づいた数字とのこと。
特に差が大きいのは小学校です。6年間と長いですからね。公立が193万円なのに対して私立は959万円。
これが、中学校では146万円に対し422万円、高校137万円に対し290万円、大学537万円に対し704万円といった具合です。
教育費は「投資」という一面も持っていますので、安ければ良いというわけにもいきません。しかし、必ずしも「高かろう良かろう」ではないでしょう。
では公立がよいのか私立がよいのか?私は幼稚園しか私立を知らないので、なんとも言えませんが、すくなくとも「義務教育は公立」が良いと考えています。
- いろいろなタイプの人と交わることになる
- 地域社会との関係が深まる
- 費用が安い
主にこの3つの理由からです。特に最初の二つは重要だと思います。
私立の小中学校は、公立に比べると児童・生徒の多様性が少なく、わりと同じような価値観の人が集まるのではないかと想像します。
高校や大学ならそれで構わないのですが、小中学校のうちは様々なタイプの人間関係に放り込まれたほうが、その後の人生を強く生き抜いてゆくための糧になるのではと。
それに、特に小学校のうちは近所に友達がいたほうが楽しいし、自分の住む町や地域とのかかわりが多ければ、ふるさとへの愛着も増すでしょう。
もちろん、子供の教育に関しては正解があるわけではないし、その子の性格や家庭環境など様々なファクターも影響しますので、簡単にどちらが良い悪いとは言えません。
それに公立は「荒れている」とか「崩壊している」「レベルが低い」などという話もよく耳にしますので、肝心の勉学という点では私立に分があるのかもしれません。
ただ、どのみち高い税金を払うわけですから、「私立」を目指すのも一つの方法ですが、「優良な公立」を目指すというのも一考の価値があると思います。
前者は受験の準備も大変ですし不合格となる可能性もありますが、後者なら転居さえすれば合格率100%ですから。