振り子

振り子

かつて仕えた上司がよく「うちの会社は振り子みたいだ」と言っていたのをふと思い出した。あまりに頻繁な組織変更と、それに伴う人事異動を嘆いてのセリフである。

組織編成は難しい。縦に切って上手くいかなければ、今度は横に切ってみる。それでもダメなら再び縦に切りなおす。

それはまるで振り子が右に左に揺れ動き続けるよう。地域毎に編成された営業体制をブランド毎に編成し直してみたけれど、上手く行かずに再び地域毎に戻す…。

地域毎、ブランド毎、それぞれにメリット、デメリットがあるから、そのときどきの経営環境に応じて変わり続けるのは当たり前ということなのだろう。

それに伴って人も動く。右に行けと言われ、ようやく右端に行きついた頃に今度は左に行けと言われるわけで、こちらも振り子のごとくである。

ちょうど(遊園地によくある)バイキングに乗っているような気分だったように思う。私はあの手の乗り物がとても苦手で、乗ると酔う。