どうやら同じ話を何度もする歳になったらしい。自分は初めて話すつもりで熱く語り終えたところで「あぁ~それ前にも聞いたよ」と娘がつぶやく。
自分でも驚くほど「以前に話した記憶」がきれいさっぱり無くなっている。そこで、最近は「これは前にも話したかもしれないけど…」と前置きするようにした。
「これは前にも話した…」が出たら、相手は「同じ話がくるな」と心の準備ができる。あとは生返事で対応すればよい。緊急地震速報みたいなものだ。
同じ話を何度も聞かされる苦痛はよくわかる。自分も若かりし頃、父からよく同じ話を聞かされたから。ただ、そうは言っても時が経てば、それはそれで懐かしく楽しい思い出になる。