今日は建国記念日。祝日ということは知っていますが、その背景に何があるのかは知らないし、考えたこともないという人が多いのではないでしょうか。実は私もその一人です。
国民の祝日に関する法律によれば「建国記念の日 政令で定める日 建国をしのび、国を愛する心を養う」とのことですが、よくわかりません。
そこで、困った時のウィキペディア。建国記念日のページを見たところ面白い発見が2つありました。
一つ目は冒頭の説明文——建国記念日とは、文字通り「建国を記念する日(祝日)」である。思わず吹き出してしまいました。
二つ目は世界各国の建国記念日一覧表。こちらをよく見ると、大変興味深い事実がわかります。それは、日本が「建国」されたと定めている日が他国と比べてとてつもなく古いということ。
- 中国:10月1日 1949年 毛沢東が天安門で新中国の建国宣言をした日
- 米国:7月4日 1776年 大陸会議でアメリカ独立宣言に署名がされた日
- 仏国:7月14日 1789年 フランス革命が始まった日
もう少し古いところでは
- スウェーデン:6月6日 1523年にカルマル同盟から離脱した日
- スイス:8月1日 1291年 スイス誓約同盟が結ばれた日
- リトアニア:7月6日 1253年 初代リトアニア王ミンダウガス戴冠の日
日本は【2月11日(旧紀元節)紀元前660年 記紀における神武天皇が即位したとされる日】ということで、なんと「紀元前」に建国された日を21世紀の今も祝っているのです。
必ずしも実際に国が生まれた日が建国記念日というわけではありません。中国にせよフランスにせよ世界の多くの国々は統治体制が時代と共に変わってきた歴史がありますので。従って、建国記念日は現在の統治体制が確立した日と言ったほうが正確でしょう。
そういう意味では、紀元前660年から我が国の体制は本質的に変わっていない。少なくとも国民の公式見解としてはそう考えているということになります。つまり約2700年にわたり万世一系の天皇制に貫かれていると。
その「連続性」はダントツ世界一でしょう。2月11日には「建国をしのび、国を愛する心を養う」日にふさわしい誇るべき背景があったのです。