FXは怖い

FXは怖い

先月の小欄で「進む円安」について書きました。日銀が懸命に頑張っても焼け石に水、1ドル150円どころか、200円時代に突入するなどと言う人もいます。

ついこの間まではざっくり100円だったものが、わずかな期間で150円になったわけで、これはものすごい値動き。この波に乗って大儲けした人もたくさんいるのではないかと。

例えば、円安トレンドに入る前に100万円をドルに交換しておき、いま売れば150万円になるわけで、50万円も儲かる。

こうした外国為替取引で利ザヤ稼ぎをめざすいわゆるFXの口座を実は私も持っていますが、いままで一度も取引をしたことはありません。

FXは簡単に儲かるような話が巷では飛び交っていて、素人の主婦が1億円を稼ぎ出したなどという本を書店で目にしたりすると、つい手を出してみたくなります。

しかし、よく考えてみれば円安は確実!と踏んだ時点で100万円を投資できるか?やはりFXは株式と違ってギャンブル性が高くて怖い。

もし、100万円使っていたら為替レートの動向で頭が24時間一杯になっていることでしょう。それに、果たして「今」売れるか?

人間は欲深いですから200円などという話が出てくると、もっと安くなるのではと思い、なかなか売れないかも。つまり、売り時を逃すリスクも頭をよぎる。

結局のところ、50万円を稼ごうとして、平穏な日常を犠牲にするのが関の山でしょう。