私の本棚

生き物が老いるということ(稲垣栄洋 著)

歳とともに「老い」を実感し、それについて考えるようになり、それに関する本に思わず手が伸びる。本著もタイトルに惹かれて思わず手が伸びた一冊だ。 2年前の小欄で『…

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深い河 /ディープ・リバー(遠藤周作 著)

本著はZ世代の息子からの推薦図書。インドを訪れた友人に薦められて読んだそうだ。今から30年前の1993年に発表され、翌年、毎日芸術賞を受賞した作品。 遠藤周作…

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冒険手帳(谷口尚規/著・石川球太/画) 

「火のおこし方から、イカダの組み方まで」という副題がついた本書は少年時代の私にとってはバイブル的な存在だった。 もし、水道やガスが止まっても、山奥に一人放り出…

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ハンチバック(市川沙央 著)

ご存知の通り第169回芥川賞受賞作品。妻が「職場で勧められ、スタッフで回し読みしている」とのことで、私も便乗させてもらって読んだ。 ハードカバーながら96頁と…

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人新世の「資本論」(斎藤幸平 著)

人類の経済活動にブレーキをかけなければ地球がもたない。私たちは気候変動がもたらす環境危機の時代を生きている。 その危機を乗り越えるためには、資本主義を終わらせ…

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あの日の交換日記(辻堂ゆめ 著)

本書はZ世代の娘からの推薦図書。そうでなければ、私が自ら進んで手に取ることはなかった作品だろう。実は読破できるかどうか不安だったのだが、一気に読み終えてしまっ…

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心理学をつくった実験30(大芦治 著)

心理学といえば様々な学問の中で最も気になるもののひとつだった。影も形も無い、しかし確実に存在する人間の「心」を扱うのだから、好奇心が刺激されるのも当然だ。 こ…

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よその島(井上荒野 著)

物語は70代の夫婦が、知人と共に3人で島に移住し、新たに共同生活を始めるという設定。著者は私と同世代の女流作家だ。 (最近は自分が歳をとったということを意識す…

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寝ながら学べる構造主義(内田樹 著)

『日本辺境論』(新潮新書)で内田先生の著作に初めて触れたのは20年以上前のこと。それ以来、先生の作品を端から読みあさってきた。 本著はその中でも繰り返し読んだ…

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銀河鉄道の父(門井慶喜 著)

宮沢賢治の生涯を、父、宮沢政次郎の視点で描いた物語である。明治の父としては進歩的で新しい父親像を生きた政次郎。家族一人ひとりへ惜しみなく愛情を注ぐ姿に胸を打た…